特に海外の一流レストランなどで、チップを渡すときには、渡す相手は一人ではないということに気をつけましょう。一流レストランには、メートル・ドテル、ウェイター・ソムリエという、主な三つの職業があり、チップを渡すなら、それぞれに渡さなければなりません。メートル・ドテルは、店全体のプロデュース・管理をしていると考えていいでしょう。ですから、どんなお客をどこの席に座らせたら、店の格が保たれるか、などというこまかなことまで指示をします。いわば、オーケストラでいうなら指揮者です。ですから、大事なディナーがあるときや、正装で特別な夜を過ごしたい、という場合には、このメートル・ドテルに席を案内される前にチップを渡すわけです。最低でも3000円くらいは渡すべきで、最高限度額というのはなく、その日の目的や希望次第でお客の気持ち次第です。次にサービスに現れるのは、ウェイターです。メニューや料理をもってきたり、その他お客の希望にあわせてこまごまと世話をしてくれる人です。お客が料理を決め、注文をすると、次に現れるのが、ソムリエです。食前酒は何にするか、ワインはどんなものにするのか、通の方には、たまらなく楽しいひとときですが、ワインのことなどまったく・・・という方には苦痛かもしれませんね。とにかく、このように、分業されているわけなので、ウェイターを呼ぶつもりで、そばをちょうど通りかかったソムリエに声をかけてしまうと、気分を害してしまいますので、注意しましょう。ウェイターは、テーブルごとに自分の持ち場が決まっています。それほど、責任と誇りをもってサービスにあたっているわけです。